腰部の後遺障害認定基準について

腰部の後遺障害は主に脊椎や腰部の損傷に寄る神経障害となっております。ここでは症状と認定基準について説明します。

診断書脊椎損傷の後遺障害認定において、一番重いものは1級1号にあたる「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの」になります。麻痺の程度と、要介護の程度によって定義されています。一番軽いものは「局部に頑固な神経症状を残すもの」で、12級13号にあたり、症状に応じて7等級に分かれています。脊椎損傷において適正な認定を受けるためには、CTやMRIなどの画像所見や、医師が作成した診断書など十分な資料を揃える必要があります。

脊柱の変形や脊柱損傷による運動障害については症状に応じて3等級に分かれております。エックス線写真、CT画像またはMRI画像によってどの程度変形しているかを確認し、認定されます。

脊柱の運動障害の後遺障害は症状に応じて2等級に分かれております。エックス線写真、CT画像またはMRI画像によって頸椎及び胸腰椎のそれぞれにせき椎圧迫骨折等が存していることが確認できる場合や、可動域の制限などによって認定されます

腰部受傷後の神経症状の残存は症状に応じて2等級に分かれています。これは医師の診断に寄るところが多いため、適正な診断書を作成してくれる医師に相談しましょう。

腰部の後遺障害の概要

足腰部の後遺障害について説明します。交通事故の打撲などによって腰部を痛めた場合の後遺障害には大きく分けて3種類があります。1つ目は脊髄損傷による神経症状の残存です。脊椎を損傷してしまったために足など体の一部が動かなくなってしまった、または動かしづらくなってしまったという症状が残るものがこれに当たります。2つ目は脊柱の変形や脊柱損傷に寄る運動障害です。これは脊柱などの骨折によって脊柱が変形してしまったり、運動障害が残ってしまったりする場合です。最後は治療後の腰部の痛みや、腰部から足にかけての痺れといった神経症状の残存です。これは交通事故による後遺障害に最も多いケースの一つです

脊髄損傷による神経症状の後遺障害は大きく2つに分けることができます。1つは「完全麻痺」です。損傷した脊椎よりも下の運動機能や感覚機能が消失した状態のことです。麻痺した部分に痛みを感じることもあります。仮に頚椎を損傷によって完全麻痺になった場合は首から下が動かないというものになります。二つ目は「不完全麻痺」です。脊椎の一部の損傷により、身体の一部が麻痺をしている状態のことで、ある程度の運動機能が残っている軽症のものから、感覚知覚機能以外が失われている重症のものまであります。

〔参考リンク〕脊髄損傷とは:交通事故被害者救済サイト

疼痛性感覚異常(CRPS,RSD)について

疼痛性感覚異常について説明します。疼痛性感覚異常とは交通事故による外傷の治療を終え、見た目上治っているにもかかわらず腫れがひかず、皮膚の色が異常であったり、痛みやしびれを感じたりするという症状のことで、これをCRPSと呼びます。CRPSとはComplex Regional Pain Syndromeの略で、日本語では複合性局所疼痛症候群と言われます。また、CRPSは交感神経の関与の有無に応じて、神経損傷を伴わない「RSD(反射性交感神経性ジストロフィー)」と神経損傷を伴う「カウザルギー」のふたつに分類されます。

手の痛み疼痛性感覚異常の殆どは手や足などに発症しますが、稀に体幹や顔に発症するケースもあります。具体的な症状としては「激しい灼熱痛や疼痛」「腫脹(炎症などが原因で体が腫れあがること)」「皮膚の変化(皮膚色の変化,皮膚温の低下,乾燥など」「関節拘縮(骨の萎縮やこわばり)」の4点になります。これらの症状が交通事故の外傷時ではなく、治療中や治療が完了したあとに発症するのがCRPSの特徴となっております。

疼痛性感覚異常の後遺障害等級は一番重いもので7級4号にあたる、「神経系統の機能又は精神に障害を残し,軽易な労務以外の労務に服することができないもの」となっており、症状に応じて4等級に分かれています。

交通事故の後遺障害について知ろう

事故交通事故にあってしまった場合、大きな怪我をしてしまうことは珍しくありません。さらに言えば、その後治療ではもう治すことのできない後遺症が残ってしまうケースも多くあります。交通事故の被害にあった場合、治療費などとは別に後遺症に対しての損害賠償を請求することが可能です。

しかしながら、どのような後遺症でも損害賠償を請求できるわけではありません。後遺障害には自賠責が認定する等級というものがあり、それが今後の労働や生活にどの程度の影響を及ぼすのか等によって割り振られています。損害賠償を請求する際には、この等級によって相場の金額が決定しますので、しっかりとした知識を持っておくことが大切です。

後遺障害の診断に慣れていない医師にかかったために適正な診断書を書いてもらうことができず、損害賠償請求に不利になってしまう、さらには泣き寝入りをせざるを得ない状況になってしまうというのは絶対に避けたいケースです。

損害賠償を受け取ることで、自身が被った被害に納得ができるわけではありませんが、日本では交通事故等によって被った被害の保証はお金で受け取ることが決まっていますので、適正な金額を受け取ることができるようにしましょう

後遺障害は部位や症状の程度に応じて細かく分けられていますので、ここでは具体的にどのような後遺障害があるのかについて説明します。自分自身だけでなく、大切な家族が交通事故に巻き込まれてしまう、またそのような相談を受けたときに力になれるよう、しっかりとした知識をつけておきましょう